【行政書士が解説】遺言書を書かない親、どう説得する?~家族会議あるある~

「うちは仲がいいから大丈夫」―その油断が一番危ない
遺言書の話を出すと、多くの親世代がこう言います。
「うちは揉めるほどの財産なんてないよ」「子どもたちは仲がいいから大丈夫」
しかし、行政書士として数多くの相続相談を受けてきた経験から言えるのは、「仲のいい家族ほど、トラブルが深刻化しやすい」という現実です。
理由はシンプルです。
お互いが「相手を信じている」からこそ、事前に話し合いを避け、いざ相続が始まったときに認識のズレが露呈するのです。
たとえば――
「長男が家を継ぐものだと思っていた」
「介護してきたのは私だから、多めにもらって当然」
「親の口約束を信じていたのに、書類に残っていなかった」
このようなすれ違いが、兄弟関係を壊す引き金になります。
なぜ親は遺言書を書きたがらないのか
遺言書を書かない親の心理には、いくつかの共通点があります。
1. 「縁起が悪い」と感じる
「遺言書」という言葉に、“死”のイメージを重ねてしまう人が多いです。
特に高齢の方ほど、遺言書を書くことが「死の準備」と捉えがちです。
2. 「子どもたちが揉めるような財産じゃない」
しかし、金額の大小は関係ありません。
わずか数百万円の預金や実家の不動産をめぐって揉めるケースは非常に多いのです。
3. 「書き方がわからない・面倒そう」
自筆証書遺言の要件は細かく、間違えると無効になるリスクも。
「面倒そう」「失敗しそう」と感じて、つい後回しになってしまいます。
家族会議でやってはいけない3つのこと
遺言書の話題を出す「家族会議」。
大切なことではありますが、やり方を間違えると親を追い詰めてしまうこともあります。
- いきなり「遺言書書いて」と切り出す
唐突に切り出すと、「財産目当てなのか?」と誤解されることがあります。
まずは「最近、相続のニュースを見たけど…」など、世間話から入るのがコツです。
- 子ども同士で意見をぶつける
親の前で兄弟が意見を言い合うと、親が「揉めている」と感じて心を閉ざします。
事前に兄弟間で方向性を合わせておくと良いでしょう。
- 他人の事例を持ち出して脅す
「〇〇さんの家は遺言書がなくて大変だったらしいよ」と言っても、
親は「うちは違う」と思いがち。
代わりに、「私たちも安心したい」という気持ちを伝える方が効果的です。
行政書士が教える「親を自然に説得する3つのステップ」
ここからは、行政書士として実際に相談者が成功した“親の説得法”を紹介します。
- 親の「不安」を引き出す
- 「遺言書を書かせる」ではなく、「親の気持ちを聞く」ことから始めましょう。
たとえば、 「お父さん、もし何かあったときに、家のことはどうしたい?」と、親の意思を尊重する姿勢を見せることが大切です。
- 遺言書は“家族を守る道具”と伝える
- 遺言書は“財産の取り分を決める紙”ではなく、「家族を守るための安心の仕組み」です。
「私たちが揉めないように、気持ちを形にしてほしい」
そう伝えると、親の抵抗感が減ります。
- 専門家に同席してもらう
- 第三者が入ると、感情的にならずスムーズに話が進みます。
行政書士は、家族間の意見を整理しながら、法律的に有効な形を提案できます。
遺言書を作ることで得られる安心
遺言書を残すことで、家族が得られるのは「法的な効果」だけではありません。
家族全員が納得できる形で相続を終えられる
親の想いを“言葉”として残せる
手続きがスムーズに進み、相続争いを防げる
つまり、遺言書は“家族円満の最後のプレゼント”とも言えるのです。
まとめ:遺言書の話題は「今」だからこそできる
「まだ元気だから」「そのうちでいい」と思っていても、いざという時は突然やってきます。
今だからこそ、親の想いを聞く時間を取ることが大切です。
行政書士は、遺言書の作成サポートはもちろん、家族会議の進め方のアドバイスも可能です。
名古屋市緑区の相続相談はけいか行政書士事務所へ
けいか行政書士事務所では、遺言書の作成支援・相続人調査・相続手続き代行など、
相続に関するご相談を幅広く承っております。
家族の気持ちや背景に寄り添えるのは、女性行政書士ならではの強みだと思っています。
感情の整理がつかないときも、安心してお話いただけるよう丁寧にサポートいたします。
初回相談は無料です。お気軽にお問い合わせください。
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