相続トラブルの9割は「思い込み」から始まる~名古屋市の行政書士が語る“争族”のリアル~

「うちは揉めるほどの財産なんてない」「兄弟仲はいいから大丈夫」「親が遺言書を書いてるから安心」

―そうした“思い込み”が、実は相続トラブルの最初の一歩です。

名古屋市で行政書士として多くの相続相談を受けていると、相続トラブルの9割は、「事実」よりも「思い込み」から生まれていることを痛感します。

この記事では、相続トラブルを招く典型的な「思い込み」を具体例とともに紹介し、どうすれば家族が“争族”にならずに済むのか、行政書士の現場目線で詳しく解説します。


目次

「うちは大した財産がないから大丈夫」-金額より大切な“納得感”

相続トラブルのきっかけで最も多いのが、この思い込みです。

「相続=お金の多い家の問題」と思っている方は少なくありません。
しかし実際は、数百万円程度の財産でもトラブルになることは珍しくありません。

たとえば、名古屋市緑区であった事例。

父親が残したのは築40年の自宅と預金300万円ほど。

遺言書はなく、兄妹3人で話し合うことになりました。

兄は「実家は自分が住み続ける」と主張。

妹たちは「公平に分けたい」と譲らず、話し合いは決裂。

最終的には調停に発展してしまいました。

金額ではなく、“納得できない気持ち”が争いを引き起こすのです。

つまり、「財産が少ない=揉めない」という考え方こそが最大の誤解なのです。


「親が遺言書を書いているから安心」-内容と伝え方がすべてを左右する

遺言書は相続トラブルを防ぐ有効な手段です。

しかし、「書いたら終わり」ではありません。

実務では、遺言書があってもトラブルになるケースが少なくありません。

よくあるパターン①:内容が偏っている

たとえば、

「長男にすべてを相続させる」という内容の遺言書。

遺留分(法的に最低限もらえる取り分)を考慮していない場合、他の相続人から「不公平だ」「母の気持ちが反映されていない」と不満が噴出します。

よくあるパターン②:作成の経緯が不透明

「誰かに言われて書かされたのでは?」「認知症の兆候があったのでは?」

こうした疑念が生じると、せっかくの遺言書も争いの種になります。
つまり、「遺言書を作った」という事実ではなく、どんな意図で作ったのかを家族が理解しているかが大切なのです。

行政書士としておすすめするのは、遺言書を作成したら家族にその内容を“きちんと説明する場”を設けること。
その際、第三者として行政書士が同席すると、感情的にならずに冷静な話し合いができます。


「兄弟仲がいいから揉めない」-感情は“お金”を前に変わる

もうひとつ多いのが、「うちは仲がいいから大丈夫」という思い込み。

確かに、生前は仲良くても、相続の話になると関係が一変することがあります。

その理由はシンプルです。
「お金」や「不動産」は、家族の関係性を数値化してしまうからです。

たとえば、

「介護をしてきたのは私だから、少し多くもらってもいいよね」「いや、兄弟は平等に分けるべきだ」

どちらも間違いではありません。
しかし、互いの“正義”がぶつかると、感情がコントロールできなくなります。

仲の良い家族ほど、「まさか自分たちが…」というショックも大きく、一度関係がこじれると修復が難しいのです。
行政書士として現場に立ち会うとき、「争いの原因はお金ではなく“信頼の崩壊”」だと感じます。

だからこそ、事前のコミュニケーションが最大の予防策になります。


「法律は平等に分けるようになっている」-実は“平等=公平”ではない

民法では、法定相続分が定められています。

たとえば、子ども2人なら2分の1ずつ。

しかし、現実の家族には「同じだけの貢献をしたわけではない」事情があります。

長男が実家で親の介護をしてきた

次男は遠方に住み、経済的支援だけしていた

三男はまったく関与していない

こうした場合、「平等に分ける」がかえって不公平になることもあるのです。

ここで発生するのが、「自分の努力が報われていない」という感情的な不満。
行政書士としての経験上、「法律上の平等」よりも、“心の公平”をどう作るかが、相続を円満に終えるための最大のポイントです。


「相続は亡くなってから考えればいい」-“生前対策”の遅れがすべてを複雑にする

「まだ元気だし、縁起でもない」と相続の話を避ける親は多いです。

しかし、相続は“いつか”ではなく“今から”の準備が必要です。

特に、

不動産が複数ある

子どもが複数人いる

再婚や養子がいる

といった場合、遺言書や生前贈与、家族信託などの準備が遅れると、残された家族が非常に複雑な手続きを強いられます。

しかも、「親の意思」が確認できない状態で進めるため、本当はこう思っていたはず」「自分だけ知らされてなかった」といった思い込みの連鎖がトラブルを生みます。

行政書士の立場から言えば、生前に相続の話をすることは「トラブル予防」ではなく「家族を守ること」です。


思い込みを解きほぐす3つのステップ

ここまで挙げたように、相続トラブルは「思い込み」から始まります。

では、どうすればその思い込みを解き、円満な相続につなげられるのでしょうか。

行政書士が現場で実践している3つのステップを紹介します。

①現状を「見える化」する
相続財産や家族構成を、図やリストにまとめて「見える化」しましょう。

行政書士は、戸籍調査や財産目録の作成を通じて、「誰が相続人で」「何が財産なのか」を明確に整理します。
曖昧なままにしておくと、「そんなものがあるとは知らなかった」という誤解が生まれます。
②家族の気持ちを共有する
「法的な取り分」よりも、「どう感じているか」を確認することが重要です。

介護をした人・援助をしてきた人など、それぞれの想いを口に出すだけで多くの誤解が解けます。
行政書士が同席して中立的に進めることで、冷静な対話が可能になります。
③専門家を早めに関与させる
相続問題は感情が絡むため、家族だけで話すと感情的になりやすいもの。
早い段階で行政書士が関与することで、法的根拠に基づいた整理と、円満な合意形成がしやすくなります。

相続トラブルを防ぐなら、まず“相談”から

名古屋市緑区で行政書士として活動していると、「もっと早く相談していれば…」という声をよく耳にします。

相続トラブルは、財産額に関係なく、誰の家庭にも起こり得ます。
そしてその多くは、「思い込み」を解消するだけで防げるのです。

行政書士は、

相続人調査

相続関係説明図・遺産分割協議書の作成

遺言書作成サポート

家族会議の同席・調整

など、法律と家族の間をつなぐ専門家です。

「まだ早いかも」と思った今こそ、相談のタイミングです。


まとめ:相続トラブルの9割は、心の中の“思い込み”から

相続とは、財産の分け方を決める手続きではなく、家族の関係を再確認する時間です。

「うちは大丈夫」と思っているうちに、見えない不満や誤解が積もっていきます。

だからこそ、早めに現実を“見える化”し、感情と法をつなぐ行政書士に相談することが、最も確実なトラブル予防策なのです。


相続の相談は、名古屋市緑区のけいか行政書士事務所へ

けいか行政書士事務所では、遺言書の作成支援・相続人調査・相続手続き代行など、
相続に関するご相談を幅広く承っております。

家族の気持ちや背景に寄り添えるのは、女性行政書士ならではの強みだと思っています。
感情の整理がつかないときも、安心してお話いただけるよう丁寧にサポートいたします。
初回相談は無料です。お気軽にお問い合わせください。

お問い合せは24時間受け付けております。お気軽にお問合せください。

    名古屋市緑区を中心に、広く出張対応しております。
    また、対応地域外の方もお気軽にご相談ください。


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