【行政書士が解説】遺言書を見つけたときに家族が取るべき3つの行動

遺言書
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遺言書を見つけた瞬間、どうすればいいの?

ある日、亡くなった家族の遺品を整理していたら、封筒に「遺言書」と書かれた紙が出てきた。

そんな場面に直面したとき、多くの方が戸惑います。

「すぐ開けて内容を確認していいの?」

「誰に連絡すればいいの?」

「そもそも本物なの?」

実は、遺言書を見つけたときに最も多いのが“早とちり”によるトラブルです。

誤った扱いをしてしまうと、せっかくの遺言書が法的に無効になる可能性もあります。

この記事では、行政書士の立場から、「遺言書を発見したときに家族が取るべき正しい3つの行動」を、法律の根拠とともに分かりやすく解説します。


遺言書の種類によって対応は変わる

まず知っておきたいのは、遺言書には3つの主要な形式があるということです。

遺言書の種類特徴家族が取るべき初期対応
自筆証書遺言本人が自筆で書いた遺言書勝手に開封せず、家庭裁判所に「検認」を申立てる必要あり
公正証書遺言公証役場で公証人が作成検認不要。公証役場で正本を確認できる
秘密証書遺言本人が作成し、公証役場で封印を認めてもらう自筆証書遺言と同じく検認が必要

したがって、最初にすべきことは、「どの種類の遺言書なのかを確認すること」です。

封筒に「公正証書遺言」と書かれている場合や、公証役場の印章が押されている場合は、比較的安心です。

一方、手書きで封印されている場合は自筆証書遺言である可能性が高く、慎重な扱いが必要です。


①絶対に「開封」しないこと!

多くの方が最初にやってしまうミスが、「中身を確認するために封を開ける」ことです。

しかし、自筆証書遺言を家庭裁判所の検認前に開封するのは違法行為にあたります。

民法第1004条第1項では次のように定められています:

「封印のある遺言書を開封した者は、直ちにこれを家庭裁判所に提出して、その検認を請求しなければならない。」

もし検認前に勝手に開けてしまうと、5万円以下の過料(行政罰)が科せられることもあります。

つまり、「開けずに、まず家庭裁判所へ」が鉄則です。

開封せずに、封筒の表面をスマートフォンなどで撮影し、「どこに保管していたか」「誰が発見したか」を記録しておくとよいでしょう。


②家庭裁判所に「検認」を申立てる

遺言書を発見した人は、次に家庭裁判所に検認を申立てる必要があります。

「検認」とは、家庭裁判所が遺言書の存在と内容を確認し、改ざん防止のために記録を残す手続きです。

◎ 検認が必要な遺言書

自筆証書遺言

秘密証書遺言

◎ 検認が不要な遺言書

公正証書遺言

(すでに公証人が作成・保管しているため)

検認の申立てに必要な書類

検認申立書(裁判所指定書式)

被相続人の戸籍謄本(出生から死亡まで)

相続人全員の戸籍謄本

遺言書の原本

申立人の印鑑・本人確認書類

申立て先は、被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所です。

手続きには通常2〜3週間ほどかかり、期日には裁判官立会いのもとで封を開け、その場で遺言書の内容を確認・記録します。

この検認が終わって初めて、遺言書を正式に相続手続きに利用できるようになります。


③遺言内容に従って「相続手続き」を進める

検認が終わったら、いよいよ遺言の内容を実行する段階です。

ただし、ここでも注意すべきポイントがあります。

1. 遺言の内容が法的に有効か確認する

自筆証書遺言の場合、形式や内容に不備があると無効になる可能性があります。

たとえば、

日付が曖昧(○月吉日など)

押印がない

相続人・財産の記載が不明確

といったケースです。

この段階では、行政書士や弁護士に内容をチェックしてもらうのが安心です。


2. 遺留分を侵害していないか確認

遺言書があっても、法律で保障された「遺留分(最低限の取り分)」を侵害していれば、相続人が遺留分侵害額請求を起こすことができます。

「長男に全財産を相続させる」と書かれていても、他の相続人が納得していなければ争いに発展します。

そのため、遺言内容の実行前に家族間での共有と合意形成を図ることが大切です。


3. 遺言執行者の有無を確認

遺言書に「遺言執行者」が指定されている場合は、その人が中心となって手続きを進めます。

いない場合は、相続人全員の同意で進める必要があります。

銀行口座の名義変更、不動産の登記、株式の移管など、実務手続きは煩雑なので、行政書士のサポートを受けることでスムーズに進められます。


「法務局に預けられた遺言書」を見つけた場合

2020年7月から始まった「法務局の自筆証書遺言保管制度」を利用しているケースも増えています。

もし遺族が「被相続人が法務局に遺言書を預けていた」と聞いた場合は、法務局で遺言書の保管・閲覧請求を行います。

この制度を利用した遺言書は、

家庭裁判所の検認が不要

改ざん・紛失のリスクがない

というメリットがあります。

閲覧請求時には、

  • 本人の死亡がわかる戸籍謄本
  • 相続人であることを示す戸籍

を提出すれば確認できます。


行政書士に相談するメリット

遺言書を見つけたとき、多くの方が「何から手をつければいいのか分からない」と感じます。

そんなときこそ、行政書士のサポートが力になります。

行政書士は、

遺言書の形式チェック

家庭裁判所への検認申立書作成サポート

相続人・財産の調査

相続手続きの代行(預貯金・不動産・保険など)

をトータルで支援できます。

専門家に相談することで、「遺言書を正しく扱い、家族が争わずに済む相続」へと導けるのです。


まとめ:遺言書を見つけたときは「落ち着いて、専門家へ」

遺言書を見つけたとき、家族が取るべき行動は3つだけです。

1. 開封せずにそのまま保管する

2. 家庭裁判所に検認を申立てる

3. 専門家と連携して内容に従って手続きを進める

慌てて開けたり、勝手に処理を進めてしまうと、せっかくの遺言書が「無効」になったり、家族間で「争いの火種」になることもあります。

遺言書は、故人の「最後の想い」が詰まった大切な文書です。

見つけたときこそ、落ち着いて、正しい手順で扱うことが何より大切です。

もし対応に迷ったら、まずは行政書士にご相談ください。
専門家の支援を受けることで、確実で円満な相続手続きが進められます。

名古屋市緑区で遺言書の相談ならけいか行政書士事務所へ

遺産分割協議書の作成サポート、相続人調査・戸籍収集代行、遺言書との整合性チェック、お気軽にご相談ください。
初回相談で「やるべきこと」が明確になります。
家族の気持ちや背景に寄り添えるのは、女性行政書士ならではの強みだと思っています。
感情の整理がつかないときも、安心してお話いただけるよう丁寧にサポートいたします。

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