【行政書士が教える】遺言書を書いて終わりにしないためのチェックリスト

はじめに:「書いた」だけで安心していませんか?
「遺言書を書いたから、もう安心」そう思っている方は、実は少なくありません。
しかし、行政書士として多くのご相談を受けていると、せっかく書いた遺言書が、実際には使えなかったというケースがあるのです。
理由は簡単です。
遺言書は「書いた瞬間」がゴールではなく、“内容が実際に実行できるかどうか”が本当のゴールだからです。
この記事では、名古屋市緑区の女性行政書士として、遺言書を「書いて終わり」にしないために確認すべき10のポイントを、具体的かつ分かりやすく解説します。
よろしければ、過去の記事も併せてご覧ください。

なぜ遺言書は“書いて終わり”ではいけないのか
遺言書は、あなたの想いを法的に残せる大切な手段です。
しかし、形式や内容が不十分だったり、保管場所が分からなかったりすると、その遺言書は無効になったり、見つからなかったり、争いのもとになります。
実際、次のような事例があります。
「10年前に書いた遺言書が出てきたけど、財産内容が今と違っていて実行できなかった」
「書き方の形式が間違っていて、家庭裁判所で無効と判断された」
「誰も遺言書の存在を知らず、相続が終わってから発見された」
こうしたケースを防ぐために必要なのが、“遺言書の点検”=チェックリストによる自己確認です。
遺言書チェックリスト① 形式は正しい?
まず確認すべきは「形式」です。
形式の誤りは、遺言書がまるごと無効になる大きなリスクです。
自筆証書遺言の場合のチェックポイント
- 全文・日付・署名を自筆で書いている
- 押印(認印でも可)を忘れていない
- 日付が「吉日」や「春頃」などあいまいでない
- 訂正箇所には押印と注記をしている
- 財産目録を添付した場合、各ページに署名押印している
もし手書きが難しい場合は、公正証書遺言に切り替えるのが安心です。
公正証書遺言の場合のチェックポイント
- 公証役場で作成し、公証人と証人2名が立ち会った
- 原本は公証役場に保管されている
- 内容をきちんと理解して署名している
- 証人が親族や相続人になっていない(※無効になることも)
形式を整えることは、遺言の「法的な有効性」を守る第一歩です。
遺言書チェックリスト② 財産内容は最新か?
10年前に書いた遺言書を、いま開いてみてください。
そこに書かれた財産、今も同じですか?
チェックポイント
- 不動産の所在地・地番は最新の登記と一致しているか
- 銀行名・支店名・口座番号は変わっていないか
- 株式や保険など、現在も存在している資産か
- 借入金や負債も含めて整理できているか
財産の内容は、年月とともに変わっていきます。
5年に一度の見直しをおすすめします。
遺言書チェックリスト③ 相続人関係に変化はない?
家族の形も変わります。
結婚、離婚、孫の誕生、親の他界、これらの出来事があると、相続人の構成も変化します。
チェックポイント
- 結婚・離婚・再婚による相続関係の変更が反映されているか
- 子どもが増えた・亡くなった場合に対応できているか
- 相続人以外に財産を渡したい人(例:内縁の妻、甥姪など)が記載されているか
家族構成が変わったら、遺言書も更新が必要です。
古い遺言をそのままにしておくと、意図しない人に財産が渡ることもあります。
遺言書チェックリスト④ 内容が“実行可能”か?
遺言書の文面が抽象的すぎると、
「この家ってどの家?」「どの口座?」と混乱が生じ、遺言が実行できなくなることも。
チェックポイント
- 財産を具体的に特定しているか(住所・口座番号など)
- 「誰に」「何を」「どの割合で」渡すかが明確か
- 遺留分(法定相続人の取り分)を侵害していないか
- 遺言執行者が指定されているか
特に遺留分を考慮していない遺言は、争族(そうぞく)トラブルの原因になります。
公平性にも配慮した内容を意識しましょう。
遺言書チェックリスト⑤ 保管場所は安全で、家族に伝えてあるか?
遺言書があっても、誰にも見つからなければ意味がありません。
チェックポイント
- 保管場所が火災・水害などから安全か?
- 誰が見つけられるようにしているか?
- 「自筆証書遺言保管制度(法務局)」を利用しているか?
保管制度を利用し、自筆証書遺言を預けておけば、改ざんや紛失の心配がなく、安全に保管できます。
遺言書チェックリスト⑥ 遺言執行者を指定しているか?
遺言執行者とは、遺言書の内容を実際に実現してくれる人。
指定していないと、相続人同士で協議が必要になり、時間がかかります。
チェックポイント
- 信頼できる人または専門家(行政書士など)を指定しているか
- 指定が明確に書かれているか(フルネームで)
- 家族に理解を得ているか
特に第三者である行政書士を指定しておくと、公平・中立な立場でトラブルを防ぎながら実行してくれるため安心です。
遺言書チェックリスト⑦ 税金のことも考えられているか?
「相続税対策」は、遺言書と切り離せません。
相続財産の内容次第で、税負担が大きく変わることもあります。
チェックポイント
- 相続税がかかる可能性を把握しているか?
- 分割の仕方によって税金が増えないか?
- 生前贈与や配偶者控除を活用しているか?
行政書士だけでなく、税理士と連携してアドバイスを受けると、遺言書+相続税対策を一体的に進められます。
遺言書チェックリスト⑧ “想い”は伝わる内容になっているか?
法的に有効な遺言書でも、読む家族が「なぜこの分け方をしたのか」が分からないと、感情的なもつれが起きやすいです。
チェックポイント
- 家族へのメッセージを添えているか?
- 遺贈の理由や感謝の言葉を明記しているか?
- 手紙や付言事項として想いを残しているか?
行政書士として感じるのは、トラブルを防ぐのは“法”よりも“気持ちの伝え方”ということ。
付言事項(ふげんじこう)を上手に使うことで、家族が納得しやすく、温かい遺言になります。
遺言書チェックリスト⑨ 定期的な見直しをしているか?
人も財産も、時間とともに変わります。
「10年前に書いたまま」という遺言書は、今の状況に合わない可能性が高いです。
チェックポイント
- 最後に書き直したのは何年前か?
- 相続人・財産・考え方に変化はないか?
- 5年に一度を目安に見直しているか?
たとえば、相続税の法律改正や、不動産の名義変更義務化(令和6年施行)など、法改正により対応が必要になるケースもあります。
定期的な見直しは、安心を長く続ける秘訣です。
遺言書チェックリスト⑩ 専門家に確認してもらったか?
最終的には、専門家のチェックが一番確実です。
行政書士は、法的形式の確認だけでなく、「あなたの意図が正しく伝わる文章か」を一緒に整えることができます。
行政書士に相談するメリット
- 無効リスクを防ぐ法的チェック
- 財産・相続人関係の整理サポート
- 公正証書遺言の作成支援
- 遺言執行まで一貫したサポート
名古屋市緑区にも、遺言・相続に強い行政書士が多く活動しています。
特に女性行政書士は、「話しやすい」「気持ちを汲んでくれる」と好評です。
形式だけでなく、想いまで伝わる遺言書を一緒に作ることができます。
遺言書は“未来の安心”をつくるメッセージ
遺言書は、財産を分けるためのものではなく、「家族に安心を残す」ためのメッセージです。
でも、それが有効に機能するためには、今日ご紹介したようなチェックと見直しが欠かせません。
「書いて終わり」にしない10のチェックリスト
| No | チェック内容 |
|---|---|
| 1 | 形式は正しいか(署名・押印・日付) |
| 2 | 財産内容は最新か |
| 3 | 家族・相続人関係に変化はないか |
| 4 | 内容が実行可能で具体的か |
| 5 | 保管場所が安全で分かりやすいか |
| 6 | 遺言執行者を指定しているか |
| 7 | 税金の影響を考慮しているか |
| 8 | 想いを伝える内容になっているか |
| 9 | 定期的に見直しているか |
| 10 | 専門家に確認してもらったか |
名古屋市緑区で遺言書の相談ならけいか行政書士事務所へ
「遺言書を書いたけど、これで大丈夫か不安」
そんな方は、ぜひ一度、けいか行政書士事務所にお問い合わせください。
名古屋市緑区で活動する女性行政書士として、あなたの想いがきちんと伝わり、家族が安心できるように“書いて終わり”ではない遺言書づくりをサポートいたします。