【行政書士が解説】相続人が多すぎて話がまとまらない時の対応法

相続のご相談を受けていると、「相続人が多すぎて話がまとまらない」というお悩みは、決して珍しいものではありません。

高齢化に伴い、

兄弟姉妹が相続人となるケース、

再婚・再々婚を経て家族構成が複雑になったケース、

代襲相続で“孫”や“甥姪”まで相続人が増えてしまうケース。

一人が亡くなると関わる人が10名以上になることも、今や決して珍しくありません。

そして、相続人の人数が増えれば増えるほど、意見の衝突・温度差・認識のズレが大きくなり、遺産分割協議が長期化する傾向にあります。

本記事では、相続実務の現場で多くの事案を見てきた、女性行政書士の視点から、相続人が多いケースで話をまとめるための具体策を、分かりやすく解説していきます。

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目次

まず必要なのは「相続人の正確な把握」

相続人が多い場合、最初の“地ならし”が極めて重要です。

戸籍の収集は徹底的に

被相続人の出生から死亡までの戸籍

相続人の現在戸籍

相続人が多いケースでは、

「実は亡くなっていた兄弟の子が相続人だった」「前妻との子どもがいた」「認知されている子がいた」

という“抜け漏れ”が発生しがちです。これは相続の大前提として致命的。

1人でも漏れると、その遺産分割協議書は無効になる可能性があります。

人数が多いからこそ、最初の確認がすべての土台になります。


相続関係説明図・法定相続情報一覧図で「見える化」する

相続人が多いと、誰が相続人なのかを全員が直感的に理解できません。

そこで効果的なのが、相続関係説明図(家系図のような図)。

さらに、正式書類として使える

法定相続情報一覧図も取得しておくと、銀行・法務局での手続きをまとめられます。

特に相続人が散在しているケースでは、「図」で示すだけで話が進みやすくなります。


相続財産の内容を明確に示す

相続人が多いと意見がまとまらない原因は、実は「財産の内容が不明」ということが多いものです。

財産調査でやるべきこと

  • 不動産の登記確認
  • 預貯金の残高証明
  • 証券口座の残高
  • 生命保険の受取人
  • 負債の有無(借金、未払い金)

人数が多い状況ほど、財産の一覧化(財産目録の作成)は不可欠です。

「誰が何をどれだけ受け取れるのか」

この見通しがつかないと、合意形成は絶対に進みません。


相続人が多いと意見がまとまらない、4つの典型パターン

相談を受ける中で、特にトラブルが起きやすいパターンは以下です。

①“遠方”や“疎遠”の相続人が混じっている

→ 相続への関心が薄い/連絡がつかない/反応が遅い。


②相続人同士の経済状況がバラバラ

→ 現金が欲しい人、不動産が欲しい人で意見が割れる。


③兄弟姉妹相続(相続人が5~10人以上になるケース)

→ 全員の生活状況・考え方がまったく違い、合意が困難。


④代襲相続で“分家”の子・孫が相続人に

→ 血縁関係はあるが、亡くなった方との接点が薄いため温度差が大きい。

これらのケースでは、専門家を入れずにまとめようとすると確実に時間がかかります。


遺産分割協議を進めるための実務的ポイント

相続人が多い時こそ、感情ではなく、手続きの整理が鍵になります。

①相続人全員に「同じ資料」を共有する

相続関係図

財産目録

必要な手続き一覧

期限(相続放棄、準確定申告など)

情報格差が不信感の原因になります。


②進行役(コーディネーター)を1人置く

家族内では揉めるため、行政書士のような専門家が進行役になると話が円滑です。


③オンラインの活用

  • Zoom
  • メール
  • LINEグループ

人数が多いと電話では調整不可能です。


④最初に“合意できるところ”から固める

いきなり分配割合を決めようとすると揉めるため、まずは

  • 財産内容
  • 手続きの順番
  • 不動産の扱いの方向性

など「前提条件」の合意から進めます。


合意がどうしてもまとまらない場合の選択肢

話し合いで進まない場合も、手段はあります。


①遺産分割調停(家庭裁判所)

相続人の人数が多いケースでは、調停への移行は珍しくありません。

調停はケンカする場所ではなく、中立の調停委員が間に入り、話をまとめるプロセスです。

時間はかかりますが、最終的に合意形成できるケースがほとんどです。


②不動産を売却して現金で分ける

人数が多い相続では、不動産を“分け合う”案はほぼ不可能。

そのため、

売却して現金化 → 均等に分配

というのは現場でよく採られる方法です。


③相続放棄を検討する相続人が現れるケースも

兄弟姉妹の相続で“ほとんど財産がない”場合、

負担ばかり大きいため、相続放棄を選択する人もいます。

相続放棄が人数整理につながることもあります。


相続人が多いケースこそ書面化が絶対に必要

人数が多いと、「言った」「言わない」のトラブルが必ず起こります。

必ず書面で残すべきは以下の3つ:

1. 相続関係説明図

2. 財産目録

3. 遺産分割協議書

これらは行政書士が作成することで精度が高まり、相続手続きが一段とスムーズになります。


相続人が多い場合、行政書士がサポートできること

行政書士として、以下のようなサポートを行っています。

  • 全相続人の戸籍収集
  • 相続関係説明図・財産目録の作成
  • 相続人への連絡・調整の代行
  • 遺産分割協議書の作成
  • 相続手続き全体の進行管理
  • 相続人との“温度差”の調整
  • 海外在住相続人がいる場合の書面対応
  • 不動産の売却相談(専門家との連携)

相続人が多いほど、自力でまとめようとすると感情面でも負担が大きくなります。

専門家を活用いただくことで、驚くほどスムーズに進むことがあります。


まとめ

相続人が多すぎて話がまとまらないときのポイントは次の通りです。

  • まずは相続人を「正確に」確定する
  • 図(相続関係説明図)で見える化する
  • 財産目録で内容を明確にする
  • 進行役を1人に定める
  • 書面を全員に共有し、情報格差をなくす
  • まとまらない場合は調停という手段もある
  • 行政書士を活用すると大幅にスムーズになる

人数が多い相続は、家族間の調整の負担がとても大きいものです。

一人で抱え込まなくても大丈夫です。

専門家と一緒に進めることで、大切なご家族の関係を損ねることなく、公正で納得のいく相続につなげることができます。


名古屋市緑区で相続の相談ならけいか行政書士事務所へ

けいか行政書士事務所では、遺言書の作成支援・相続人調査・相続手続き代行など、相続に関するご相談を幅広く承っております。

家族の気持ちや背景に寄り添えるのは、女性行政書士ならではの強みだと思っています。

感情の整理がつかないときも、安心してお話いただけるよう丁寧にサポートいたします。初回相談は無料です。お気軽にお問い合わせください。

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