【行政書士が解説】遺言書って、まだ「お金持ちの話」だと思っていませんか?

はじめに|遺言書は「お金持ち」だけのものではありません
「遺言書なんて、うちは財産が少ないから関係ない」。そんな声を、名古屋市緑区でもよく耳にします。
しかし実際には、相続トラブルの多くは“ごく普通の家庭”で起きているのです。
本記事では、行政書士が、「なぜ一般家庭こそ遺言書が必要なのか」「遺言書がどんなトラブルを防ぐのか」を、現場の実例を交えながら解説します。
この記事で分かること
遺言書が“家族を守る”理由
お金が少ない家庭ほど揉めやすい現実
遺言書を作るときのポイント
なぜ“お金がない家ほど”相続で揉めるのか
遺産争いというと、テレビドラマに出てくるような資産家の話に聞こえるかもしれません。
ですが、裁判所の統計では、遺産額5,000万円以下の相続が全体の約7割を占めています。
実家の土地やわずかな預金をめぐって兄弟が揉めるケースは珍しくありません。
- 理由①分けるものが少ないほど「公平に分けづらい」
たとえば、相続財産が「自宅1軒+少しの預金」しかない場合。
長男が住み続けていると「不公平だ」と感じる兄弟が出てきます。
公平に分けようとしても、「家を売る」「現金で精算する」など、解決が難しいのが現実です。 - 理由②感情のもつれが大きい
「誰が親の介護をしたか」「誰が一番頼りにされたか」
お金の話以上に、心のしこりが原因で関係がこじれることが多いのです。
遺言書があれば防げた“よくある相続トラブル”
ケース1:実家をめぐる兄弟げんか
名古屋市緑区在住のAさん(70代)は、生前に自宅を長男が引き継ぐつもりでいました。
しかし、遺言書を作らないまま亡くなり、次男・三男と話し合いが決裂。
結果、家を売却し、兄弟関係は冷え切ってしまいました。
➡ 「長男に自宅を相続させる」と遺言書に一文書いておけば、争いは避けられたでしょう。
ケース2:葬儀費用をめぐるトラブル
父親の口座が相続発生後に凍結され、葬儀費用を立て替えた長女が他の兄弟と対立。
➡ 遺言書で「葬儀費用は長女が支払うこと」と書いておけば、スムーズに進んだケースです。
遺言書を作るメリット3つ
① 相続トラブルを防げる
法的効力のある遺言書(公正証書遺言など)があれば、相続人はその内容に従います。
話し合いの必要がなくなり、家族の関係を守ることができます。
② 相続手続きがスムーズになる
遺言書がない場合、相続人全員の同意・署名・押印が必要です。
遠方に住む家族がいると手続きが止まることも。
遺言書があれば、名古屋市緑区内の金融機関や法務局での手続きもスムーズに進みます。
③ 「想い」を伝えることができる
遺言書は法律文書でありながら、家族へのメッセージでもあります。
「ありがとう」「仲良くしてほしい」という一言が、相続後の心の支えになることもあります。
行政書士が教える!3つの遺言書の種類
- 自筆証書遺言
手書き、最も手軽、費用0円、法務局で保管可、書式ミスで無効の恐れ - 公正証書遺言
公証人作成、安全で確実、紛失・改ざんの心配なし、費用が数万円かかる - 秘密証書遺言
内容を秘密に、公証役場で証明、プライバシーを守れる、あまり一般的でない
遺言書作成のポイント(行政書士が現場で伝えていること)
- 財産の一覧を作る
預金・不動産・保険・借金を整理することで、家族が手続きを進めやすくなります。 - 感情的な表現を避ける
「〇〇は恩知らずだから何もあげない」などの感情的な表現は避けましょう。
トラブルのもとになります。 - 専門家に確認してもらう
特に自筆証書遺言は、日付・署名・押印の不備で無効になることが多いです。
行政書士に文案チェックを依頼すると安心です。
遺言書は「家族へのラブレター」
遺言書は、死後のためではなく、今の家族を守るためのものです。
「お母さんは、あなたたちが仲良くいてくれることが一番の幸せです。」そんな一文があるだけで、相続の雰囲気は穏やかになります。
「親の遺言書のおかげで兄弟仲が保てた」というご家庭は少なくありません。
遺言書を作るなら“今”がベストタイミング
まとめ
- 相続トラブルは「普通の家庭」にこそ多い
- 遺言書は「お金持ちのため」ではなく「家族を守るため」のもの
- 行政書士に相談すれば、確実で法的に有効な形で残せる
「うちにも遺言書が必要かな?」と思ったら、けいか行政書士事務所に一度相談してみてください。
初回相談無料です。