広域交付制度
こんにちは。
今まで散々、相続のお話をさせていただきましたが、相続と切っても切れない関係にあるのが戸籍です。
相続が発生すると、「被相続人の出生から死亡までの戸籍」が全て必要です。
えぇぇぇぇぇー!!全部?!めんどくさっ!!ですよね。
まだそのようなイメージをお持ちの方が多いと思いますが、この戸籍の請求、実は現在負担が軽減されたことをご存じですか?
今日は、後にこの話題に触れながら、戸籍のお話をしていきたいと思います。
まず、主な戸籍の種類を見ていきましょう。
戸籍の種類
- 戸籍謄本
戸籍に原本を写した世帯員全員分の証明書。現在はコンピュータ化され「戸籍全部事項証明書」とされる。 - 改正原戸籍謄本(原戸籍)
昭和と平成に改正された戸籍の、改正前に作られた戸籍。 - 戸籍抄本
戸籍謄本の中から、一部の人の情報のみを写した証明書。「戸籍個人事項証明書」とも呼ばれる。 - 除籍謄本
死亡や結婚によって、在籍する人が誰もいなくなった戸籍を写したもの。
被相続人の戸籍のたどり方の例
- 現在の戸籍謄本を確認
- 転籍と書いてあれば、転籍前の戸籍を取り寄せる。
- 平成改製原戸籍謄本
- 平成6年、法務省令によって改製された戸籍。
- 改製原戸籍謄本
- 改製になった戸籍に記録された人全員の証明。
- 除籍謄本
- 在籍している人が誰もいない状態になった戸籍のこと。必要に応じて取得する。
まずは被相続人が亡くなった時の戸籍謄本を市区町村役所で取得します。
その戸籍謄本から、その前の戸籍の場所を確認し、それを繰り返し出生までの戸籍を揃えるのです。
戸籍を遡っていくことで、他に相続人がいないかどうか確認できますし、正確な相続人を特定することができます。
以前は相続の手続きをするのに、本籍地が全国各地にある場合など、戸籍を集めるのが大変でしたが
令和6年3月1日から、広域交付制度が始まり、最寄りの市区町村の窓口でも請求できるようになり、手続きの負担が軽減されました。
また、ほしい戸籍の本籍地が全国各地にあっても、1か所の市区町村の窓口にまとめて請求することができます。
つまり、どこでも・まとめて、が可能になったということですね♪
本人の戸籍だけでなく、
・配偶者
・直系尊属(父母、祖父母)
・直系卑属(子、孫)
の戸籍も請求することが可能です!!
(注意:兄弟姉妹は請求できません)
注意
- この制度を利用する場合、⇑の戸籍を請求できる方が、市町村長の戸籍担当窓口で請求する必要があります。
(注意:郵送や代理人による請求はできません) - 請求する際、顔写真付きの身分証明書(運転免許所、マイナンバーカード等)の提示が必要です。
- コンピュータ化されていない戸籍は請求できません。
余談ですが、この制度早速利用した方のお話によるとたいへん時間がかかった・・・と伺いました。
まだ導入されたばかりの制度ですので、今後スムーズに請求・受取ができるようになり、より利便化されることに期待ですね。
けいか行政書士事務所では、「戸籍を集める時間がない」「戸籍を読むことが難しい」など、お客様の相続の手続きをサポートいたします。お気軽にご相談ください。